人と人をつなぐ、コーヒーで横浜を盛り上げる。YOKOHAMA COFFEE FESTIVAL
実行委員会・代表百崎さんの想い。
2022年10月23日(日)、各店舗の情熱や個性が溢れる、横浜のコーヒーカルチャーを醸成するコーヒーイベント『YOKOHAMA COFFEE FESTIVAL』が3年振りに開催されました。
「コーヒーに慣れ親しんだことのない人でも、気軽に楽しめるフェスティバルにしたいんです」
そう語るのは、YOKOHAMA COFFEE FESTIVAL 実行委員会・代表の百崎さん。バリスタとして働きながら、「地元横浜にコーヒーカルチャーを浸透させたい。人と人の架け橋になるようなイベントをつくりたい」そんな想いで第一回目から立ち上げ・運営を行ってきました。
日本の玄関口、“横浜”。ここで百崎さんはどんなコーヒーの物語を紡いできたのでしょう。やわらかな口調で、コーヒーへの想い、そしてYOKOHAMA COFFEE FESTIVAL開催の背景について熱く語っていただきました。
百崎さん:学生のときからコーヒーが好きで、いろいろなカフェを巡っていました。仕事として憧れたのは、ホスピタリティ溢れるバリスタさんの接客を目の当たりにしたことがきっかけです。
お客さんに合わせて「今日は仕事ですか?」「行ってらっしゃい」と声をかけたり。ただ注文されたコーヒーを出すだけでなく、「こういうフレーバーで、こんな製法で作っているんですよ」と、ひと言添えたり。カフェに来たお客さんが少しでもコーヒーを楽しめるよう、さりげない工夫をする姿が素敵だなと感じました。
百崎さん:そうなんです。そういうちょっとした会話から人とのつながりが生まれるのってコーヒーならではの魅力だなと。
例えばレストランだと、どうしてもキッチンとホールでスタッフの役割が別れてしまいますよね。でもカフェに立つバリスタは、コーヒーをつくりながらでもお客さんと会話ができます。
カフェは人々の日常において、すごく身近な存在です。1日のはじまりの朝。仕事中、束の間の休憩時間。家路への途中。どんなときも私たちのすぐそばにある場所だからこそ、よりコーヒーを楽しんでもらえる接客がしたい。そんな想いでバリスタを志すようになりました。
念願叶ってバリスタになった今では、常連のお客さんから「百崎さんに会いたくて来てるんだよ!」と声をかけてもらえたりして、とても嬉しいですね。
百崎さん:そうなんです。ふらっと立ち寄ったお客さんが、YOKOHAMA COFFEE FESTIVALがきっかけでコーヒを好きになり、気に入った出店者さんのお店に後日来店したというエピソードも聞いて。まさに、コーヒーが人と人をつないだ瞬間だなぁと嬉しくなりますね。
百崎さん:まさにもう一つのコンセプトとして、「横浜にコーヒーカルチャーを浸透させたい」という想いを掲げています。というのも横浜は紅茶文化は盛んですが、コーヒーはまだまだ根付いていないように感じていて。「もっと横浜の人に美味しいコーヒーを体験してもらいたい。横浜のカフェに立ち寄ってもらいたい」そんな気持ちもフェスティバルを運営する原動力になっていますね。
百崎さん:本当にそう思います。毎年試行錯誤しながら、一歩一歩理想に向かって歩んでいる最中ですね。特に第一回目は学生だったので、苦労の連続でした。自分たちでプレスリリースを書いてメディアへ情報発信をしたり、集客をしたり、出店者さんを集めたり...。当日の天気も台風の影響を受けそうな予報だったので気が気じゃなかったです(笑)
でもいざ蓋を開けてみると、大盛況で。出店いただいたコーヒー屋さんから「出店してよかったよ!」と感謝の言葉や応援の声をもらえたり、コーヒーや会話を楽しむお客さんの様子が見れたりして嬉しかったです。本当にやってよかったなぁと心から思いましたね。
百崎さん:ゆくゆくは自分のお店を持ちたいです。地元をコーヒーで盛り上げたいという気持ちから、横浜での開業を目指しています。僕の住む街で1人でも多くコーヒー好きな人が増えたら嬉しいですし、1店舗でも多くコーヒー屋さんを増やしたい。そういう意味でもYOKOHAMA COFFEE FESTIVALを継続して開催することは、自分の夢に近づく一歩でもあると思うんです。人と人をつなぐ、そして地元横浜にコーヒー文化を浸透させる。そんなバリスタとしての目標を追って、これからも走り続けます。
聞き手:金中 望
場所:横浜公園
カメラマン:間澤 智大