コーヒーに愛を込める。

コーヒーに愛を込める。

TRUNK COFFEE オーナー/バリスタ 鈴木康夫

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2017.12.28

こんにちは。ORIGAMI JOURNAL 編集部です。

バリスタとコーヒーに関わる様々な方にお話を聞く連載がスタートします!

第一回はORIGAMIの開発からサポートいただいているTRUNK COFFEEのオーナー兼バリスタである鈴木さん。現在はカフェ経営にとどまらず様々な領域にチャレンジされており、ORIGAMIのブランドパートナーとしても活躍されています。インタビュアーは加藤でお届けします。

ORIGAMIの開発段階からすでに2年近くの付き合いがある二人ですが、今回は普段なかなか話す機会がないルーツに踏み込んだ話になりました。どうぞお楽しみください。

TRUNK COFFEE オーナー/バリスタ 鈴木康夫
愛知県出身。元大手旅行代理店勤務後、コーヒーを学ぶためデンマークへ。コペンハーゲン・ノルウェーで歴史ある名店のカフェで修行し、デンマークでは日本人初のバリスタとして勤務。帰国後、勤務店の海外初進出第1号店のヘッドバリスタとして設立から携わる。その後TRUNK COFFEE 設立。これまでの常識にとらわれない発想と活動が、様々なメディアで注目されている。

 

TRUNK COFFEE ウェブサイト 
http://www.trunkcoffee.com

あらゆる方面から仕掛けて コーヒーの裾野を広げていく。

加藤
改めてまして、ORIGAMIの製品開発ではサポートしていただき本当にありがとうございました。鈴木さんがいなかったらORIGAMIは全然違うものになっていたと思います。

鈴木
いえいえ、こちらこそありがとうございました。正直、ORIGAMIはやばいっすよ。可能性のかたまりだと思っています。

加藤
そう言っていただけるとありがたいです。

鈴木
伝統的な陶器メーカーが本腰を入れて、こういうカップを作ったのは国内初じゃないでしょうか。海外製品と比べてみても品質は高くて安定しているし、バリスタの使い勝手に着目して機能性を追求したカップは世界的に見ても数少ないと思います。実際、まわりのバリスタでも使っている人は増え続けてますよ。

加藤
私自身、こういうコンセプトで商品をつくるのは初めてだったので、選んでいただけるのは本当に嬉しいですね。
それにしても、鈴木さんは普段TRUNK COFFEEさんを運営されてて、ORIGAMIの開発に手伝ってもらっていて、この間はビールはじめられましたし、本当に幅広く活動されていますよね。

鈴木
おそらく、僕はコーヒー業界では異端児なんでしょうね。実は今度、仏壇職人の人に仏壇づくりの技術でエスプレッソマシーンを加工してもらうんですよ。漆塗りで木にも細工を入れて。もう、意味わかんないですよね(笑)。でも、絶対かっこいいと思うんですよ。

そういった色々な仕掛けを通して、コーヒーを広げたいと思うし、コーヒーを通じて名古屋という街をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いはありますね。

原点は、一杯のコーヒーへの愛。

加藤
鈴木さんのコーヒーに対する情熱はいつも感じています。その原点はどこにあるのでしょう?

鈴木
実は、最初はコーヒーではなくカフェに惹かれたんです。ヨーロッパに住んでいた時期があって、近所のカフェで過ごす時間が好きで。カフェにはコーヒーがつきものでしょ? だから、いつかコーヒー屋やってみたいな、居心地のいい空間をつくりたいな、というのが原点です。

そして、せっかくなら世界最高峰でやりたくてデンマークに引っ越したんですが、やっていくうちにコーヒーの奥の深さにやられちゃって。気がつけばどっぷりとコーヒーの道に入ったわけです。

加藤
日本とヨーロッパのカフェやコーヒーに対する考え方はずいぶん違いましたか?

鈴木
日本はフォーカスする部分がクオリティなんです。コーヒーの味に徹底的にこだわる。職人気質といえばそうなのかもしれませんが、ヨーロッパのバリスタと話をしているとプロが味にフォーカスするのは当たり前で、一番重要なのはサービスだったりするんです。

コーヒーって、誰といて、どういう音楽が流れて、どんな空間で……そういう全部が心地よくて美味しいと感じるわけじゃないですか。もっと言えば、コーヒーはコミュニケーションツールに過ぎなくて。ふらりと立ち寄って、出されたコーヒーがすごい美味しかった、また飲みたいね、と思ってもらえるのが僕の中ではベストですね。

加藤
なるほど。確かに日本では味に対するこだわりが強いように感じます。鈴木さんは海外で修行されたわけですが、そういった技術的なことはどのように教えられたんですか?

鈴木
実は、そんなに技術的なことを教わった記憶はないんですよ。ただ、一番最初に教えてもらって、今でもはっきり覚えているのは「常に愛を込めてコーヒーを作りなさい」っていう言葉で。

加藤
愛ですか?

鈴木
そう。単純に愛って言われても困っちゃいますよね(笑)。でも、聞いたときにこれはすごい深い言葉だなって思いました。

僕が修行した北欧のコーヒーの淹れ方は、すごくロジカルに数字を大切にするんですよ。お湯の温度、水の量、抽出時間。感覚ではなく検証結果でこういう味が出る、ということを徹底的に数字で詰める。

でも、サービスは愛なんです。日本みたいにマニュアルなんてありません。お客様に合わせて挨拶を変えるとか、ときに話しかけないという判断をするとか、考えられるすべてのサービスの姿勢がこの言葉に込められていると感じます。僕はバリスタなんで味には当然こだわるんですが、目指すのはそういう(愛のある)お店なのかなと。マニュアルが作れない分、教育がすごく難しいんですけどね。

異端者だからこそ 名古屋から生み出していく。

加藤
今、カフェブームというか、すごくたくさんのカフェが生まれています。その中心地は、まだまだ東京のように感じるのですが、進出も考えられたりするんですか?

鈴木
ちょっと今のカフェブームは異常ですよね。というのも、東京の有名なカフェって半分以上観光客なんですよ。雑誌で紹介されたこの人が淹れているから、有名なこの店だから、行く。そこを巡るのが旅の楽しみっていう。それを否定する気はないんですが、本来コーヒーって日常にあるものだと思うんです。

ノルウェーやデンマークをはじめ、カフェ文化が根付いているヨーロッパの国では、常連のお客さんでも、例えばバリスタ世界チャンピオンのお店とは知らない人が平気でいますからね。あっそうなのって。美味しいし近いからくるだけって。でもそういうもんじゃないですか。

しっかりと地元に根付いて、美味しいコーヒーを出して、近所の人がそこでコーヒーを飲むのが当たり前になる、そんなアプローチを僕は名古屋発信でしていきたいですね。

加藤
やっぱりこの場所には愛着があるんですね。

鈴木
僕生まれが愛知なんですよ。ひと昔前、雑誌でおいしいコーヒー特集が組まれると名古屋って結構飛ばされてきたんです。それが悔しくて。でも、全国で喫茶にお金を落とすのって岐阜県が日本一でその次は愛知県なんです。だから伸びしろはすごくあるって感じますよ。

あと、東京に負けたくないっていうのもあって。今、なんでも東京が上、地方がそれを真似る、って流れがあるじゃないですか。そりゃ東京は規模が大きいし人の数も違います。でも、地方でしかできないことも当然あって。僕は名古屋だからできることを表現して、世の中に刺激を与えていける存在になりたいと思いますね。

加藤
業界の異端者ぶりがますます発揮されるわけですね(笑)。

鈴木
最初に話した仏壇職人の方も、名古屋の仏壇街にいる方なんです。そういう地元の職人さんと組んで出した意味っていうのを持ってやりたい。地域で長く続いているものを、より深化させて変化させて、コーヒーとして発信していく。そういうことは常に何か考えてますね。完全にコーヒー狂いです(笑)。

加藤
これからの活躍が楽しみです。

鈴木
ORIGAMI、これからもっと広げていきましょうね。世界展開いけると思っているんで。ORIGAMIを使うことがステータスに感じてもらえるようにしていきたいですね。名古屋から、やっていきましょうよ。

加藤
ぜひ! 今後ともよろしくお願い致します。

いかがだったでしょうか。名古屋から世界へ、ORIGAMIが打って出る……楽しみです。

鈴木さんには、コーヒーレシピの記事でも登場いただいています。ぜひこちらもご覧ください。
バリスタのコーヒーレシピ vol.1

次回もお楽しみに!

今回登場いただいたTRUNK COFFE さんは名古屋市営地下鉄 桜通線「高岳駅」 1番出口すぐの場所にあります。お近くに行かれる際はぜひお立ち寄りください。ORIGAMIカップで飲むコーヒーは最高ですよ!

TRUNK COFFEE
http://www.trunkcoffee.com

加藤信吾

Kato Shingo

with Barista ! 編集長 ライター / コピーライター
ORIGAMIのブランド設計に外部パートナーとして携わるなかで、様々なバリスタと出会い、各地のスペシャルティコーヒーに感動し、気がつけば一日2杯のコーヒーが欠かせない日々を送る。
twitter:@katoshingo_

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